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薬師如来、阿弥陀如来 |
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圓なり 光は瑠璃の 山なれば 月も冴えゆく 明らかに見む |
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天禄元年(970)に、書写山の開祖で、法華経の聖者であった性空上人が、莇野、谷の山上(現在地から約六〇〇米東北方)に建立した古寺である。その後盛衰を重ねたが、一心上人、円清法印などの名僧がでて中興され本坊を播磨教学院と称し、この地方の文化の中心となり、山内には十二坊があったと伝えられている。殊に御本尊の薬師如来は、参詣する信者の諸病を癒し、勉学する童子には知恵をさずけられたという。
元治元年(1864)に大火に遭い、諸堂は勿論、旧記の記録も消失した。そしてこの諸堂を復旧したのは明治になってからである。
大正の中頃、諸般の事情により檀信徒相図り各伽藍を現在地に移築したのである。
戦後、軍用に供出した梵鐘を復元し、昭和五十年「一隅を照らす」碑を建立し、昭和五十六年に播州薬師霊場第十七番札所となった。
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