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千手観世音菩薩 |
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とおからで 心のうちは有明の 月冴えわたる極楽の寺 |
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極楽寺は天台宗比叡山延暦寺の末寺で、本尊さまは千手観世音菩薩です。
この寺が開かれたのは、今を去ることおよそ千三百五十年の昔(平成元年現在)、即ち白雉二年のことで、天竺から渡来された法道仙人によって開創されたと伝えられています。
長らく竹谷山道脇寺西の坊と称せられていましたが、室町の頃、当寺保蔵の「浄土変相曼荼羅」(当麻曼荼羅)により、この地も弥陀の国であるとして極楽寺と号されるようになりました。
一時は盛隆を極めたものの天正年間には裏山の野間城落城の兵火に遭い、殆どの堂宇を消失しました。さらに享保年間には中興されたものの度々の火災に遭い、現在は一塔頭妙壽院を極楽寺本堂に使っています。
寺宝は、前述の「浄土変相曼荼羅」をはじめ、国重文の「六道絵」、現在調査中の「千手観音二十八部衆」など掛軸類が多く残されています。これらの寺宝の由来については、有田氏・野間城との関係が指摘されていますが、詳細は不明で、今後の調査研究を待つほかありません。 |
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