「発行にあたって」


兵庫天台仏教青年会 会長 清水谷善道

 このたび、兵庫天台仏教青年会(以下兵庫仏青)として『寺院大図鑑CD版』を出版することが出来ました。
 兵庫仏青ではこれからの寺院運営のためにと、平成10年頃よりパソコン研修会が始まりました。それが発展し、会員へのより一層の普及を図るため「PC委員会」を事務局内に持ち、パソコンの活用法を検討してきました。
 その当時から、平成3年に兵庫仏青20周年記念事業として発行された『寺院大図鑑』をパソコンで使用できるような物にできないかとのアイデアは出てきていたのですが、その当時には、それを形にする技術や知識は専門家だけのもので私たちの手の届くものではありませんでした。
 時は流れ、パソコンがより身近なものになり、個人でもホームページを作れるような時代になりました。仏青会員の中にも自身のホームページを持つ者が出てき、平成16年には兵庫仏青としてもホームページを開設しました。
 そんな中、天台仏青連盟より「開宗1200年慶讃事業」として各教区仏青で何か一事業を行おうとの呼びかけがあった時、私たち兵庫仏青としては「寺院大図鑑CD版作製」に取り組もうということに成りました。
 作製に当たっては、仏青会員からなる「寺院大図鑑作製委員会」を組織しました。作製委員会で決めた作製方針は、
(1)一部の会員のみで作るのではなく、できるだけ多くの会員に作業に携わってもらいみんなで作製したという一体感を得る。
(2)共同作業を通して、会員相互の意思疎通をはかり兵庫仏青の発展に寄与する。
(3)各委員の分担作業の部分においては、電子メールを活用し、進行具合などをお互いに確認し、全体作業の進行具合などの情報の共有をはかる。
(4)パソコンの操作に不慣れな会員にも作業に加わってもらえるような仕組みを作るために、作製委員会の中から専門的知識を有する委員を選抜し、技術委員会を作り、基本的な編集方針を相談する。
 といったものです。また各寺院のページを作製する過程はホームページの制作と同じため、これを機に各会員が独自に自坊のホームページを作製しようとの機運が高まり、引いては寺院の興隆、布教活動に繋がればとの思いも抱きました。
 平成17年5月に委員会を立ち上げ、約10ヶ月。法務の合間を縫って、時には夜を徹して会議・作業を行い完成までたどり着きました。仏青会員みんなで作り上げたこの『寺院大図鑑CD版』、さらに作製をとおして一緒に過ごした時間は、私たちにとって大きな財産となりました。これを機に伝統ある兵庫仏青がこれまで以上に発展していけるよう会員相互に協力していきたいと思います。
 最後になりましたが、兵庫教区内各御寺院様には2度3度にわたる原稿の校正にご協力していただき、まことにありがとうございました。心より御礼申し上げます。
                                                                                                合掌

清水谷善道


『寺院大図鑑CD版』の製作に寄せて


兵庫教区宗務所 所長 草別碩善

 兵庫天台仏教青年会がこのたび、開宗1200年慶讃事業として、『寺院大図鑑CD版』を製作されました。佛青が結成されたのが、昭和46年である。平成3年には結成20周年を記念して、『寺院大図鑑』が発刊されている。今回はその「大図鑑」の改定版である。兵庫教区166ヶ寺の沿革、ご本尊の種類、信仰の変遷、年中行事等が以前発刊の「大図鑑」がCD一枚に集約されている。私事になりますが、仕事柄各寺院に足を運ぶ事が多々ある、寺院の周囲の目印は、そんな時交通案内図等で大変便利に「大図鑑」を活用させていただいている。この度のCD版の製作は、さらに手軽に活用できると期待している。
 今天台宗では慶讃事業の最中である。本年の1月26日が開宗1200年である。桓武天皇より延暦25年(806)に宗祖大師が大乗精神の誓願を起こされ、天台宗を認可されたのである。当時の宗祖大師の開宗の思いを今一度我々は原点に帰ってしっかりと見直す必要がある。昨今の社会情勢は不安定きわまりなく濁世末法の様相を呈しております。世相だけでなく、我々既成仏教界は危機感に今日直面しています。50年先には、全国の寺院数が今の半分になると予測をしている教団があり、その対策を今から講じていると聞きます。新宗教が多くの人々の心を動かす。新宗教のどこに魅力があるのでしょうか?その魅力を発見しなければ、既成仏教は隅に追いやられていきます。どうか、今後天台宗兵庫佛青諸師が英知を絞り、天台宗としての、目的をしっかり持ち、宗祖大師の法燈を守り続けていける探索をお願いします。
 今回のCD版製作に関して、深甚の敬意を表わす次第です。さらに何年か先に諸師達による斬新的な発想の作品を心待ちに致しております。
 今後の佛青諸師のご活躍を期待致します。
  平成18年3月吉日

草別碩善


『天台宗兵庫教区 寺院大図鑑CD版』発行にあたって


天台宗仏教青年連盟 代表 酒井圓弘

 この度、『天台宗兵庫教区 寺院大図鑑 CD版』が完成された事、お慶び申し上げます。
 兵庫仏青の方々が一生懸命された努力の結晶だと思います。
 平成15年4月より「天台宗開宗千二百年慶讃大法会」がはじまり、天台仏教青年連盟といたしましては、「開宗1200年記念・不滅の法燈全国行脚」を実動させ、展開しております。開宗1200年を広く一般の方々に認識を高めていただくべく、各教区仏青一記念事業というような教区仏青独自の諸行事、諸事業を実施くださり、ありがとうございました。
 今も続いている戦争・内紛・自爆テロ等、日本に住む私たちには想像もつかない出来事が世界各地で起こっています。また日本でも幼児虐待、集団自殺など信じられない事件が頻繁に起こっています。こんな時代だからこそ、我々青年僧は平和への祈りを真摯に捧げ、そして我々一人ひとりが誓いをたて、率先して今出来ることを行動することが大切ではないでしょうか。そして、次の世代に希望を渡すために、人々と喜びも悲しみもともに分かち合えるよう、天台宗の教えを通してそんな心の豊かさを育んでいく必要があるのではないでしょうか。寺院大図鑑CD版の完成の感激を胸に青年僧の自覚を新たにそれぞれの自坊での益々のご活躍をお願いしご挨拶とさせていただきます。
                                     合掌

代表 酒 井 圓 弘


「作製を終えて今」


寺院大図鑑作製委員会 委員長 宮崎実康

 この度、仏青会員みんなが力を合わせて『寺院大図鑑CD版』を完成することができました。その間、作製委員会の開催は20数回、協議・共同作業時間はおおよそ120時間を要しました。ノートパソコンを持ち寄っての原稿の打ち込みから始まり、教区内全寺院の写真撮影、寺院紹介ページ雛形への原稿データと写真、地図の挿入と、ほとんどの作業を仏青会員で行いました。委員会での協議や共同作業は、時には深夜にまで及び、それでも出来なかった分は各自持ち帰って作業をし、メールやインターネット掲示板を利用しての意見交換も重ねてきました。このような共同作業を通してパソコン技術の習得はもとより、会員相互の意思疎通や信頼関係を築くことが出来たと思っています。
 この間、草別宗務所長様を始め各部主事様や教区内寺院の全てのご住職様には格別のご理解とご協力を賜りましたこと心より厚く御礼を申し上げます。
 この大図鑑は更なる広がりの可能性を持つものとして、兵庫仏青ホームページでの掲載を考えています。ついては、その広がりを単なる情報のばら撒きにすることなく、宗祖伝教大師の御教えが人々の心の拠り所となるように努めなければなりません。私たち兵庫仏青には更なる研鑽と実践が求められていることを認識しています。
 この完成を契機に仏青活動の更なる活性化と充実を目指して取り組みを進めてまいります。今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。


寺院大図鑑作製委員会の軌跡
平成17年4月14日
平成17年度仏青総会で『天台宗兵庫教区 寺院大図鑑CD版』の作製特別事業が決まる。作製にあたっては寺院大図鑑作製委員会を組織する。
5月23日 
最初の作製委員会を開く。委員は6名でスタート。
5月30日 
平成3年発行『寺院大図鑑』作製時の仏青会長であった日輪寺 虎熊光城師より、当時の様子や苦労話を聞く。
作製委員が17人に増える。
6月7日
今後の予定を計画し、次回委員会の作業内容を協議する。
6月10日
『寺院大図鑑』の内容をパソコンに入力する作業ルールや、入力寺院の分担等を決める。各部に持ち帰って寺院データの入力作業がスタートする。
7月3日
寺院データをHTML化する手法やCD製作・デザインの外注等について、パソコン技術に明るい委員で技術委員会を立ち上げる。
7月27日
教区内寺院への作製主旨・協力依頼書の封入、宛名書き作業。入力した寺院データの原稿を添削する。
8月1日
教区内寺院へ作製主旨・協力依頼書を発送する。
8月19日
原稿の発送作業を行う。
8月20日
教区内寺院へ原稿を発送し校正を依頼する。
寺院の外観等の写真撮影をスタート。
9月12日
有限会社 ヒュージとCDの各ページ内容やデザインについて打ち合わせ。寺院紹介ページの雛型を依頼する。
10月7日
技術委員会。地図の取り扱いやページ雛型への貼り付け方法等について検討する。
10月11日
帰ってきた校正原稿の訂正作業を行う。
10月20日
技術委員会。ページ・地図のレイアウトの検討、寺院紹介ページの雛型チェック等を行う。
10月27日
寺院データを雛型に貼り付ける作業。
11月4日
寺院データを雛型に貼り付ける作業のつづき。
11月14日
寺院紹介ページに外観等の写真を貼り付ける作業。
12月13日
寺院紹介のページに写真と地図を貼り付ける作業。
平成18年1月17日
寺院紹介ページの添削を行う。
2月1日
寺院紹介ページの最終校正依頼の発送作業。
2月18日
最終原稿の修正作業。レーベル、ジャケットデザインの検討。
3月6日
最終原稿の修正作業。レーベル、ジャケットデザインの決定。
3月20日
『天台宗兵庫教区 寺院大図鑑CD版』発行

宮崎実康
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